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ホーム/海外政策インテリジェンス/英国
UKUnder revision更新 2026-06 / 検証 2026-06

英国 — 統合(KoLL)要件と分権的なコミュニティ統合戦略

30秒サマリー

英国は「統合(integration)」を移民管理と切り離して扱い、定住(ILR)・市民権の段階でKoLL(言語と英国生活の知識)要件=英語B1相当+Life in the UKテストを課す。コミュニティ統合はイングランド中心の分権型(Integrated Communities Strategy 2018)で、スコットランド等は別枠。2025年以降は定住期間の延長(5→10年案)や英語のB2引上げ(2027年予定)など大きな改正が進行中。

経緯・政治背景(断面でなく流れで理解する)

  1. 2002国籍・移民・庇護法でKoLLの枠組みを規定

    帰化に「言語と英国生活の知識」を求める法的根拠

  2. 2005Life in the UK テストを帰化要件に導入(11月)

    英国社会・歴史・価値の知識を要件化(2007年に定住へも拡大)

  3. 2018Integrated Communities Strategy(緑書)を公表(MHCLG)

    イングランド対象。語学・社会的孤立・経済機会の障壁に対処。多くは分権事項

  4. 2019Integrated Communities Action Plan を公表

    5つのIntegration Areasで実証。国と自治体・市民社会の協働を明記

  5. 2021ポイント制移民制度を開始(1月)

    EU自由移動の終了後。Skilled Workerが主経路(英語B1+技能・給与で70点)

  6. 2025移民白書(5月)+定住改革の協議(11月)

    「稼ぐ定住(earned settlement)」で定住期間を5→10年とする案。2026年5月時点で未立法

  7. 2026→2027英語要件をB2へ段階的に引上げ

    就労ビザ初回は2026年1月からB2。定住(ILR)は2027年3月にB1→B2(規則改正済み)

制度のフロー(入国〜在留・国籍)

入国(ポイント制)Home Office/UKVIが審査。Skilled Worker等は英語B1+スポンサー
→
在留・更新ビザ種別ごとの要件(給与・職種等)
→
定住(ILR)KoLL=英語B1相当(SELT)+Life in the UKテスト合格
→
市民権(naturalisation)同じKoLL要件。通常ILR取得後に申請
→
英語の証明B1以上のSELT(会話・聴解)/英語による学位/英語圏国籍は免除
→
コミュニティ統合イングランドは分権型(自治体・地域)。法的義務化はしていない

日本への示唆

英国は「統合」を在留資格の入口条件にするより、定住・国籍の段階でKoLL(言語・社会知識)を課す設計で、コミュニティ統合は自治体・地域に委ねる分権型。語学要件を在留更新ごとに課すフランス型とは対照的で、日本が「どの段階で何を求めるか」を考える際の比較軸になる。一方、英語のB2引上げや定住10年案など要件強化が進行中で、強化の副作用(達成可能性・排除)も併せて見るべき。

⬢国(制度設計)

統合要件を「定住・国籍の段階」に集約し、入口(就労ビザ)はポイント制で管理する設計。日本が語学・知識要件をどの段階に置くかの比較軸。B2引上げ・定住10年案は「要件強化と達成可能性」のバランスの論点。

◆自治体(現場)

コミュニティ統合(2018戦略)はイングランド中心の分権型で、自治体・地域パートナーシップが担い、法的義務化はしていない。自治体主導の日本に近いが、国の戦略+現場という枠組みの持ち方が参考。

▲企業(受入機関)

Skilled Worker等の就労ビザで、スポンサー企業が英語要件(初回B1、2026〜B2)を満たす人材を雇用する。要件強化は採用・定着のコストとして企業設計に影響する。

一次ソース(原文/別タブで開く)

英語GOV.UK — Prove your knowledge of English(B1要件)
英語GOV.UK — Life in the UK Test
英語GOV.UK — Integrated Communities Strategy green paper(2018)
英語GOV.UK — Higher standard of English to settle(B2/2027)

※ リンクは出典確認用。内容はこのページで日本語完結。原文言語を明示し別タブで開きます。

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