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育成就労ナビ — 制度を知る

育成就労制度の日本語要件

A1→A2→B1の制度階段:講習時間・費用負担・試験要件を段階別に整理

制度施行日:2027年4月1日 | 最終確認:2026年10月9日(要件・講習・試験の記述を入管庁の現行資料と照合。各レベルの説明文とJLPT N5の合格率は未照合)

本ページは制度概要の参考情報です。法的助言ではありません。分野別運用方針や今後の改正で変更される可能性があります。最終判断は必ず公式資料・担当窓口でご確認ください。

01 — 3段階の要点

A1就労開始前の要件

JFT-Basic / JLPT N5 等

あいさつ、基本指示、出欠連絡。現場に入る最低限のレベル。

入国時の要件ではない。就労開始前までに、試験に合格するか、A1相当講習(100時間以上)を受講する。

A23年間の到達目標

JLPT N4 / JFT-Basic

確認・報告・相談ができる。職場で少し自走し始める段階。

特定技能1号への移行には、A2.2相当以上の試験(JFT-Basic、JLPT N4等)の合格が必要。

B1特定技能2号の要件

JLPT N3

会話維持、理由説明。社会生活で自立して動けるレベル。

特定技能2号は、B1相当以上の試験(JLPT N3等)の合格が必要。鉄道の運輸係員は育成終了時にもB1相当以上。

レベルと制度上の位置づけ(レベルは「日本語教育の参照枠」、JLPTの級は入管庁資料が挙げる試験の例)
CEFR分類JLPT目安制度上の位置づけ
A1基礎段階の言語使用者N5育成就労の就労開始前までの要件
A2基礎段階の言語使用者N4育成就労の到達目標 / 特定技能1号への移行(A2.2相当以上の試験)
B1自立した言語使用者N3特定技能2号(B1相当以上の試験)
B2自立した言語使用者N2制度上の直接要件ではない

※ JLPTの級とレベルは一対一に対応しない。日本語能力試験の成績書類の「CEFRレベル参考表示」では、N3の合格者は総合得点によりA2またはB1、N2の合格者はB1またはB2と表示される。入管庁資料は、A1相当以上の試験の例にJLPT N5、A2.2相当以上にN4、B1相当以上にN3を挙げている。

02 — 制度フロー

1

就労開始前まで:A1相当以上の試験合格 または A1相当講習(100時間以上)

入国時に求められる日本語能力の要件はない。就労開始前までに、A1相当以上の試験(JFT-Basic、JLPT N5等)に合格するか、認定日本語教育機関の「就労」課程のA1相当講習を100時間以上受講する。

A1相当講習は入国後講習の中で受け、一部を本国で行うこともできる。入国後講習の総時間は、A1相当の試験に合格していない場合は320時間以上、合格している場合は220時間以上(過去6か月以内に所定の入国前講習を受けた場合は160時間以上・110時間以上)。施行後当分の間(5年をめど)は、一定の要件(同時に授業を受ける生徒が20人以下など)を満たす登録日本語教員の講習も、A1相当講習・A2目標講習として認められる。JLPT N5の合格率は45〜50%程度とされており、日本語初学者にとって容易ではない(この合格率は出典を確認できていない)。
2

育成就労の3年間:A2目標講習(100時間以上)を受ける機会の提供

育成就労実施者(受入企業等)は、育成就労の3年間に、認定日本語教育機関の「就労」課程のA2目標講習を100時間以上受けられる機会を提供する。A2相当の試験に合格済みの者には受講させる必要はない。育成就労の開始から1年以内には、A1相当(分野によってはより高い水準)の試験を受ける。

A1相当講習・A2目標講習の提供は育成就労実施者の義務で、費用の負担が必要(入管庁Q&Aは「育成就労実施者又は監理支援機関において、費用の負担を含め」必要な措置を取るとしている)。オンライン受講は、双方向で同時にコミュニケーションを取れるものであるなど一定の要件を満たせば可能。講習の時間を労働時間として扱うことまでは義務づけられていない。
3

特定技能1号への移行:技能の試験 + 日本語A2.2相当以上の試験に合格

技能に係る試験(技能検定試験3級等または特定技能1号評価試験)と、日本語能力A2.2相当以上の試験(JFT-Basic、JLPT N4等)の合格が移行の要件。技能実習2号の良好修了者に認められている試験の免除は、育成就労にはない。

試験に不合格となった場合は、最長1年の範囲内で一定の在留継続が認められる可能性がある。介護は介護特定技能評価試験(日本語)が加わり、鉄道の運輸係員はB1相当以上が求められる。JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)は、各国の会場でコンピューターを使って受けるCBT方式の試験で、A1・A2.1・A2.2を判定する。以前この欄にあった「当分の間は相当講習受講も可」は、制度確定前(2023年の有識者会議最終報告書の段階)の記述で、現行の入管庁資料では移行の要件は試験の合格とされているため、2026年10月9日に削除した。
4

特定技能2号:B1相当以上の試験に合格

特定技能2号評価試験等に加え、日本語能力B1相当以上の試験(JLPT N3等)の合格が必要。

特定技能2号の受入れは特定産業分野のうち11分野。入管庁の人材基準表で2号の日本語能力水準が示されている分野は、いずれもB1相当以上。

技能実習制度との最大の違い

技能実習制度では、技能実習2号を良好に修了すると、特定技能1号への移行時に技能と日本語の試験が免除される。 育成就労制度にはこの免除がなく、日本語能力が在留継続・制度移行に直結する設計となっている。就労開始前からの計画的な学習と在留中の継続的な支援が制度上の前提となる点が根本的に異なる。

03 — 注意点

制度適用にあたっての留意事項

  • ▸分野・業務区分によって高い水準が定められています。入管庁の人材基準表では、介護は1年経過時に「A2.2相当以上及び日本語学習プラン(B1相当以上の場合は不要)」、鉄道の運輸係員は1年経過時にA2.2相当以上・育成終了時にB1相当以上です(2026年1月23日閣議決定の分野別運用方針)
  • ▸本人の意向による転籍にも日本語の要件があります(多くの分野でA2.1相当以上、介護と鉄道の運輸係員はA2.2相当以上)。転籍は同一の業務区分内に限られます
  • ▸特定技能1号への移行に必要な試験に不合格となった場合、最長1年の範囲内で一定の在留継続が認められる可能性があります
  • ▸制度の詳細は主務省令・分野別運用方針で順次公表されています。必ず最新情報をご確認ください

04 — 関連記事

登録日本語教員:国家資格制度の整理と現場への影響

2024年4月開始の資格制度。認定日本語教育機関で必須となる範囲・取得ルート・経過措置・供給体制の現状を整理。

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05 — 出典

リンク到達性の確認日: 2026-10-09(内容を確認した資料は、各行に「内容確認」と記しています)
  • 出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度の概要(令和8年7月改訂)」(2026年10月9日 内容確認)
  • 出入国在留管理庁「育成就労制度の関係省令等について(概略図)」(資料に公表日の表示なし・2026年10月9日 内容確認)
  • 出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(Q56・Q63〜Q69・Q75。原典に掲載日の表示なし・2026年10月9日 内容確認)
  • 出入国在留管理庁「制度概要・関係法令」
  • 厚生労働省 検討会資料「育成就労制度の概要」(2024年8月の資料。有識者会議最終報告書の段階の記述を含むため、現行の要件の根拠には使っていません)
  • 厚生労働省「日本語教育を取り巻く状況等について」
  • JITCO「育成就労制度」
  • 国際交流基金「JFT-Basicとは」(試験の方式・判定する水準。2026年10月9日 内容確認)
  • 日本語能力試験「CEFRレベル参考表示」(2026年10月9日 内容確認)
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